C.O.D. Live @ Chiba ANGA
November 4, 2006

新アンガスが決定しないままエントリーしたトリビュートフェスタ。                                            
ここまでのいきさつはスタジオ日記に記載されている。
あのJuraの、あのナッシーがヘルプで入ることを快諾してくれたお陰で
こうやって目的を見失わず再び前に歩み出せたC.O.D.。

比例代表制の繰り上がり当選のように、いつの間にかリーダーになってしまった
仕切り下手のともみんさんの前に、こうやって前に進めるように道を差し出してくれるのは
他でもない、マツモッティ。 そしてともみんさんがこなす雑用をさりげなくサポートしてくれるはるち。
A-ZOはもういてくれるだけでいい、ただそれだけでいい。

結成1年、こうやってそれぞれの役割を無意識にも担いつつ、
確実に地盤を固めてきたC.O.D. はナッシーと共に11月4日のライブに臨むことになる。



出順は4バンド中3バンド目。
リハは2時半からの予定だったので、千葉駅に、未だフレッシュマンの雰囲気漂う
釜揚げシラスのように初々しいはるちとA-ZOとともみんさんが待ち合わせして
ANGAに向かうことにした。

「あ、オレその日仕事だ」

って、ゞ( ̄∇ ̄;) ヲイヲーーーーーーーーーーーーーーーイ
やっぱりA-ZO伝説はすごい。アンタ、ライブの日が決まったのは8月の初旬でしょ。
A-ZOちゃん、仕事入れちゃダメでしょ、ライブの日に。しかもそれを
数日前に思い出すってどうよ。
ともみんさんは、「A-ZOには絶対に長嶋さんの血が入ってる・・・」
と密かに思うのであった。


とりあえず無事に半休が取れたので、3人は半年ぶりのANGAへ到着。
ほどなくしてナッシー到着。せっせとセッティングしてると
重鎮・12kg減量・マツモッティが到着。
痩せても重鎮であることには変わらない。




リハ開始。




今日は1バンドあたりのリハの時間がたっぷりあるとのことで、
持ち曲7曲のうち6曲までフルコーラス演奏できた。

モニタの返りの音調整で普通は「リードギター、上げてください」と
PAさんにお願いするだろうに、ANGAの住人かと思われるくらい
ANGAにツーツーのナッシーなので
「ナッシーの音上げてください」ってリクエストすると
「はい、分かりました」と通じてしまうのがすごい。
しかし今回、重鎮のベースの音がなかなか決まらずに、
リハ終了後、重鎮はワイヤレスの電池を買いに一旦帰宅。


顔合わせまで少し時間があるので、小腹を満たしにナッシー行きつけのお店へ。
猛烈にお腹がすいてるA-ZO。ナッシーおすすめのオムライスを注文。
はるちもオムライスを頼んだのだが、これがおすすめなだけあって、かなり凝った作り。
料理がきたのが、「あと10分でライブハウス行かねばならぬ」という時間。
「わぁ〜*チーズが絡めてある♪美味しいーー!」
「ふわとろ卵だぁ〜」と、かわいいコメントしながらも、
全員がスプーンを次々に皿に伸ばし、
サバンナのハイエナのごとく
10分で2皿のオムライスを完食。
慌ててANGAに戻ると、まだ最後のバンドがリハをやっていた。



顔合わせで重鎮と合流したあと、本格的な腹ごしらえをしに居酒屋へ向かう5人。
C.O.D.の腹ごしらえはアルコールがメイン。今回、ともみんさんも勢いづけに
緑茶ハイを注文。重鎮は芋焼酎をロックで飲んでいる。気づくとおかわりしてる。
そして、気づくとダブルで注文してる。
いつ見てもおかわりしてる。
横で心配そうに見てたはるちが「もうやめておきなよ」と
非常にストレートパンチな言い方で重鎮にストップをかけると
重鎮は「おゎっ。オレも次おかわりしたらヤバイと思うでぇ」
とまるでひとごとのように豪快に笑い飛ばし、梅茶漬けでしめていた。




ご陽気にANGAに戻ると、なんと、すでにC.O.D.の前のバンドが始まっているではないか!
慌てて楽屋入りして仕度を始める。ともみんさんとA-ZOに関しては毎度、仕度に
時間がかからないのだが、はるちと重鎮は
ハリウッドアクターのごとく仕度に時間を要する。
焦るC.O.D.のゴスロリ担当・2人組。
ナッシーも今回はすでにヘアセットは済ませて来ていたし、
メイクもなしなので着替えるだけでOK。

普段Juraで見るナッシーとは全く別人、
名づけてプリティ・コーク・ケラ・ナッシーというところだろうか。

まあ、なんのこっちゃのネーミングではあるが、ところがどっこい、
細部にまで彼の色へのこだわりがあり、
そのトータルコーディネートにはさりげなくも、
しっかり芯の通った自己主張を何気に感じさせるのである。
こんな大げさなコメントをしてるコーディネートが、
この日の朝にちゃっちゃと直感で決まったことは内緒にしておこう。



なんとか準備が終わり、ステージで集合写真を撮る。
しかし、なんということでしょう。
この
「池乃めだか」が1人混じってるかのようなバランスの悪い集合写真は。



本番開始〜




1.Thunderstruck


SEの雷の音とともに、ともみんさんのハットが8分を刻み始める。
幕が開くのだが、ナッシーがいない。するとどこからともなく
あのフレーズが聞こえるではないか。
なんとナッシーは客席フロアからの登場である。
誰も知らなかったので全員驚いた。ってか、ナッシーも恐らくこの瞬間に
「ええい、こっから出ちゃお♪」って決めたのであろう。

はるちの衣装に度肝を抜かれた方も多かったであろう。
三分丈スパッツを穿かせたのは、他でもないはるちのPTAであるともみんさんである。
あちこちで「パンツが見えない」と、
スパッツ反対運動がライブ後に起ころうとは
この時知る由もなかった。


そして驚くことに、前回は動けなかったA-ZO、横の動きこそないにしろ
今回は前後に動いてるではないか。
しかも重鎮が前に出れば、後ろにさがり、重鎮が下がればさりげなく前に出る。
そうだ!でかしたぞA-ZO!それでいいんだ!


ともみんさんはグローブ愛用者なのだが、実はこのグローブは
ワークショップで買った作業用のグローブなのである。
作業用なので、
ドラムには全く関係ない反射板がついてるのである。
と、一応補足説明させてもらった。


2.Hells Bells


重鎮がベースのボディを叩き、重々しく鐘の音を再現。

実はともみんさんは事前にこの鐘の音をMTRで編集し、
本番で流してもらえないかと裏で作業をしていたらしい。
が、取説嫌いの彼女がやっとの思いで作り出した鐘の音は
「ごん、ごん、ごん、ごん、ごん」と、何故スピーディに編集されてしまい
「おいこら、木魚か?」と客席から突っ込まれそうなお笑い音源になったため、
あえなくボツ。


この曲では、バックコーラスがリフと重なるため、練習でA-ZOが「歌えないかも」と
さだまさしのような爽やかな歌声で「へるべるぅ〜」と
練習していた様子を横目で見ていた重鎮。
ちゃんと本番では重鎮が力強くバックコーラスを入れてくれていた。


ナッシーのヘドバンは、ご本家よりもすごいヘドバンである。
「これぞメタルのヘドバンじゃ」と言わんばかりに激しい。
そしてナッシーは気づいた。
「ネクタイって意外にジャマなのねん」と。



3.Back In Black


結成当初、一度だけ合わせたことのあるこの曲。
はるちが激沈し、あっさりと課題曲から外れてから1年、
この曲をまさかライブで演る日が
こようとは、あの時は夢にも思わなかった。


それが、なんということでしょう。この堂々たる歌いっぷり。
あの時のはるちとは別人である。
「楽しい」という状況が、こんなにも人をを成長させるものかと、
はるちの後姿を見ながら、「こんなブーツどこに売ってたんだろう」と
ついでに思いながらもPTAのともみんは目頭が熱くなった。




この曲は単調であるが故に、展開を勘違いしやすい落とし穴がある。
ともみんさんもスタジオで思いっきり間違えて、みんなをギョっとさせたことがあった。
この日は、最後のG×2&Bのユニゾン部分に突入する前に重鎮とナッシーが
すでにエンディングだと思ってしまい、ユニゾンフレーズに入り損ねてしまった。
同じ箇所で同じことを思うとは、やはりこの2人は夫婦である。
いや、夫婦以上の関係と言えよう。


そして、ここでA-ZOにスポットライトが!
なんと降って湧いたA-ZOの独り舞台だ!重鎮は客席を煽る!
PAさんも急遽A-ZOの音量を上げてくれた。
弾き終わったA-ZOは、弾いてたのが自分1人だったことに気づいていなかったのか
そのままそっと後ろに下がった。天性のマルコムである。長嶋さんでもある。
マルコム・セコムである。


4.Riff Raff


前曲ラストでシンバルを打ち伸ばしたまま、リフに突入することになっているのだが
ここで常に会場の空気を読んでいる「必殺ステージ職人」のナッシー、客席を煽る。

Juraのステージで、ナッシーが動き回る姿は何度も観ているが
同じステージにいると、その迫力には本当に圧倒される。
よくここまで動きながらギターが弾けるものだ。
重鎮もベースを始めたと同時にワイヤレスを手にしただけあって、動く動く。
しかも普段はナッシーを支える土台の役であるが、今はフロントを共有する
よきライバル同士。
そして、前回、はるちとA-ZOの動きは「重鎮を避ける」という目的のための
動きばかりであったが今回は違う。
その2人の激しい動きに合わせて、それぞれがステージパフォーマンスを
繰り広げているのだ。その、目の前を人がわらわらと行きかう様子を
ずっと見ながら叩いてるともみんさんは、ふと
「ここは渋谷駅前のスクランブル交差点か?」
という錯覚に陥りそうになった。

のりのりのアップテンポの中、はるちがナッシーに絡む。
ナッシーはギターを炸裂させながらこう思った。「ちっ、コイツ、かわいいぜ」
そしてさらにこう思った。
「ネクタイって意外にジャマなのねん」


***MC***


サプライズ好きのナッシー。
はるちがJuraの紹介をし、C.O.D.のバンドの名前の由来なんぞをと、
楽しいトークを繰り広げている最中なのに、はるちの背後で全員にニヤニヤビーム発射。
そして突然Let’s Get It Upのリフに突入。

話の腰を折られ、ヒザかっくん状態のはるち。 
  

5.Let's Get It Up


この曲は、ナッシーにヘルプを頼んだ時、1曲チョイスしてもらったものだ。
一応AC/DCのヒットシングルである。
当時、AC/DCをすでに好きだった方にはたまらないナンバーであるのは間違いない。

普段はVo兼Gのマイクを見ると口がむずむずしてしまうナッシーが
コーラス参加してくれた。こういうコーラスは男性の声が入ると引き締まる。

MCでヒョウ柄の「ゴッドファーザー・愛のテーマ」コートを脱いだ重鎮。
前回と同じ黒いタンクトップだが、12kg減量した身体によく似合っている。
そして、もう一つ違うのは、今回は地毛であること。いつの間にか伸びて
前回のウィッグと同じくらいの長さになっていた。

しかし、ナッシーといい、重鎮といい、本当にサラリーマンなのだろうか。
そういや、兄ちゃんに見えるA-ZOも本当にサラリーマンなのだろうか?
はるちもともみんさんも本当に子持ちの主婦なのだろうか?
C.O.D.七不思議である。


6.Brain Shake


前曲エンディングから繋げて、曲がスタート。
ともみんさん、老体に鞭打って・・・もとい、若々しいタイトなドラミングで
会場を盛り上げる。(自分で書くとこっ恥ずかしい)

重鎮、Gソロの前に華麗にジャンプ!
前回より5.5cmほど高さがある。間違いない。




そして曲の途中、重鎮のベースのヘッドがA-ZOの背中をグサリ。
重鎮が「おっと、当たっちまったぜ」とニヤリとしているのに、A-ZOは天を仰いで
まるで何もなかったかのように「ふふふん♪」と知らん振りしてリズムを刻んでいる。
その瞬間を見たともみんさん、もうおかしくておかしくてこみあげてくる笑いを
我慢するのが大変だった。


7.Whole Lotta Rosie


ラストの曲。

この曲も構成が単調であるが故に、落とし穴にはまりやすい曲なのである。
そう、Gソロをアドリブできめまくっているうちに、ナッシーは迷子になってしまった。
すかさず夫婦である重鎮が、ナッシーに歩み寄りフォローに入った。
2人の息はそこでピッタリと合ったのだが、その空気をともみんさんは読みきれなかった。
読めないのに、力量のない自分がムリに合わせようとしたらそれこそ曲が崩れると
瞬時に判断したともみんさんは、規定の小節数をざくざくと突き進んだ。
いつもはコメツキバッタのようなドラムの彼女が
この時初めて「オレについてこい」を貫き通した。
はるちも叫んでフォロー。
全員が無事にレールの上に戻ってきた。

そしてエンディング。

終わった。なんとてんこもりな素敵なライブ。
全員が本当に心の底から楽しめたライブであった。
あのステージ上での一体感、そして演奏中の心の会話、スリリングなハプニング、
全てがC.O.D.の糧になったのは間違いない。

ステージ職人のナッシー、本当にありがとう。

そして、リアルで、魂で、参戦してくれた方々、スタッフの皆さん、対バンの皆さん
本当にありがとうございました。

最後に、またもや非常に長いレポを最後まで読んでくださった方々、
ありがとうございました。
C.O.D.をこれからもどうぞよろしくお願いします。   by tomomin